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zoom RSS 図書館を考える <その4>

<<   作成日時 : 2017/01/07 18:51   >>

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 「図書館を考える」も4回目となりました。今回は、舞鶴市民がよその市の図書館へ行って本を借りている実情も交えて述べたいと思います。
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■図書選定の市の考え
 舞鶴市としての図書選定の考えは、「入門書や基本書を中心に、市民の利用頻度の高い図書や、長く読み継がれる図書を選定して、親しみが持てる図書館にする」というものです。一見正しいように見えますが、選定の根拠がこれだけだと、限りなく本の選定を平均化・低廉化することになります。つまり、学校の図書館にはない本、あるいは一定以上の本を読みたいと思っている市民を切り捨てることになります。いやしくも市立図書館ですから、市立図書館としての機能が維持できるよう、ここは市としてはもっとよく考えるべきだと思います。

■公立図書館の任務
 日本図書館協会から、「公立図書館の任務と目標」という文書が出ています。それによると、公立図書館の年間図書購入費の基準は、人口18,100人の自治体では1,441万円、人口43,000人の自治体では2,046万円となっています。これが基準です。
 京都府下の7万人から8万人の自治体の図書購入費は、平均して1,900万円に達しますが、これすら図書館協会の基準を満たしていません。しかも、人口83,000人を超える舞鶴市の図書購入費は、688万円です。財政が厳しいと弁明する以前に、これはもう論外ではないでしょうか。
 先ほどの日本図書館協会の文書では、次のように言っています。「公立図書館の予算は、その果たすべき任務に比して、一般にあまりにも過少である。過少な経費は、住民に失望感を与える図書館をつくり、結果として無駄になる。一定水準以上のサービスを維持するに足る経費を予算化することによって、住民に役立つ図書館となることができる。予算の効率は、住民サービスの質と量を基準に測るべきであり、最終的には住民の評価がその適否を決める」と。
 では一体舞鶴市は、図書館の「任務」や「予算」をどのように認識し、「住民の評価」をどのようにとらえているのでしょうか。図書館を教育委員会から市長部局に移し、前年度と比べて半額の、わずか688万円の予算にしてしまった行為からみても、とても正しい認識があるとは思えません。

■「文化都市舞鶴」が泣いている
 京都府下の全公立図書館を網羅するウェブで、新刊書を検索してみても、舞鶴市の図書館はほとんどヒットしない状況です。館内の新刊書コーナーも、すかすかの状態が見られます。それほど新刊書の購入がなされていないということでしょう。
 今後、高齢の年金生活者をはじめ、退職後教養を高めたいという人々が増加し、図書館の利用者も一層増えることが予測されます。その中で、図書館の利便性が低下すると、舞鶴市の市政運営に疑問の声が上がるのではないでしょうか。
 もとより、公立図書館は、社会教育法に基づく図書館法で定められた施設で、各自治体の首長は必要な財政措置を講じる義務があります。
 舞鶴市は平成25年に、「文化都市舞鶴」を目指す「文化振興基本指針」を策定し、また平成26年12月には「文化振興条例」を制定しました。この条例では、「文化活動を行う市民の自主性を尊重し、必要な財政上の措置を講ずる」と、高らかにうたったはずです。
 にもかかわらず、「指針」や「条例」に図書館の項目もありませんし、ましてこうした文化活動の中に、図書館が入っていないかのごとく、図書購入費を大幅に削減したことは、指針や条例の趣旨にも逆行しているのではないでしょうか。

■他市へ行って図書を借りる舞鶴市民
 図書購入費について、舞鶴市は他市に比べて3分の1程度にまで減っています。当然購入できる書籍は減ります。減った分はどうするかーーほかの市の図書館から「借りうける」との方針が出されています。舞鶴市の図書館は、まるで「借り受け図書館」に堕するのではないかと危惧してしまいます。
 福知山市の図書館は、兵庫県を含む周辺16市町村に開放しています。税金を負担しない市外の市民も、広く利用できます。一方、舞鶴市は図書経費を削減していますから、舞鶴市民は福知山市や高浜町などの、充実したよその図書館に行って、肩身の狭い思いで本を借りることになります。事実このような現象が出ているのです。「文化都市」を標榜する舞鶴市の市民にとって、こんな情けないことはありません。市のトップは何とも思わないのでしょうか。
 長い目で見れば、舞鶴市は図書購入費を削ることで、結局損をするのではないかと思います。また、市民から愛想を尽かされるのではないかと考えます。せめて従来並みの予算に回復をするか、できればほかの市並みの2,000万円台に増額すべきだと思います。市にはそのような考えはないのでしょうか。

 これまでより長文になってしまいました。堅い話で読みづらかったと思います。次回は、この連載の最後として、これからの図書館運営について、「短め」に述べることといたします。

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