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zoom RSS 「稼ぐまちが地方を変える」

<<   作成日時 : 2016/01/22 15:46   >>

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 「稼ぐまちが地方を変える」というタイトルの書籍を読みました。
 地方は消滅なんかしない! 消滅させない手法を説いたのが本書だと思って読みました。
 これは行政(公)のまちづくりではなく、民の側からのまちづくりです。自分の地域で、活性化プロジェクトを立ち上げたい民間の人に読んでほしい内容です。
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 著者は木下斉氏(33歳)。まちビジネス投資家であり、現場で実践する事業家です。「稼ぐまちが地方を変える」は、「NHK出版新書」で740円。では内容を若干紹介しましょう。

 地域の活性化は、行政だけがやるものではありません。地域の限りある資源を有効活用して事業を運営するのは、民間の得意分野です。地方消滅が言われている今こそ、民間が中心となった地域活性化の取り組みが必要です。

 行政は、人口が減少していく中、どうやって事業を成立させていくか。今までのやり方を続ける限り、収入が減る分だけ公共サービスの量と質を低下させるしかありません。そこで、まちを一つの会社に見たてて経営し、稼ぎを増やしていく、そうすれば公共サービスをさらに充実させることも可能になる…と説かれています。実は、この本の中には行政マンにも参考になることがたくさん述べられています。まちづくり担当の行政マンをはじめ、一般の職員にもぜひ一読をお勧めしたいと思います。

 「無駄を省き、会社を経営する感覚で行政を運営する」ということは、特に新人の首長などからよく言われます。しかし経営感覚を行政に反映させることは困難な現実が多くあります。「稼ぐまちをつくる」とは一見単純な理論に思えますが、本書では、民の側が「まちを経営する」という視点に立って、著者の失敗も含めた実体験に基づき、きれい事は一切なしで、極めててストレートな表現でまとめられています。

 これまでなかった「まちを経営する」という視点を持てば、地方はまだまだビジネスチャンスにあふれており、地方は消滅なんかしないのです。そのキーワードは「稼ぐ」であり、「稼ぐ」まちが地方を変える…。いかに新たな仕組みをつくり、自分たちのまちを変えていくか。世界でも類を見ないエキサイティングな時代が日本に到来している、動き出しているという現実を知り、今後の地域の可能性を本書から感じてほしいと思います。

 中に興味深いことが書かれていました。行政の補助金についてです。「(行政の)補助金とは麻薬のようなもの。それまで真面目に生きてきても、一発チュッと打たれるだけで、それなしには生きていけなくなり、一斉におかしくなってしまうものなのです。自立していた活動が一気に崩壊してしまう。お金による支援というものは、相手を一気にむしばむのです」と…。このように、補助金に頼るまちづくりを、著者は強くたしなめています。

 いま、どの自治体も「地方創世」や「地方版総合戦略」を重要な政策課題にしています。それに関連して補助金のメニューをこれまで以上に充実させていくことでしょう。しかし、多くの事業が補助金なしには継続できない状況に追い込まれてしまうだろうーーと、「補助金の悪循環」を指摘しているところも共感できます。

 住む人たちが自ら動き、改善していく街は住みやすくなり栄えていく。しかしこれまで通りの行政任せの地域は確実に衰退していく…。じゃあどうすればいいのか。それが本書の言いたいところです。これからのまちづくりに求められるのは、市民「参加」でなく、市民自ら「実行」することです。単に行政にお願いや批判をするのではなく、自分たちに必要なものは自分たちでつくり上げていくという自立した姿勢が必要。高い公共意識と、自立的な事業手法を組み合わせて、地域活性化に取り組むことが今後のまちを変革していくことにつながる…と。著者の主張は熱く、説得力があります。

 地方は消滅などしてはならないのです。そのためのまちづくりをどうしていくか、本書は多くの示唆を与えてくれます。ぜひ読んでいただきたい一冊として、紹介させていただきました。

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